Sunday 30 December 2018

かもめ食堂

今年五月にキューバへ旅行に行って以来、週に一日、
インターネットやその他デジタル機器を使用しない
「ノーインターネットデー」を設定し、
デジタル・デトックスを行っています。

デジタル・デトックスの日の主なアクティビティは、読書です。
夫と二人して、一日中本を読んでることもあります。

そして、11月に日本に一時帰国した時に文庫本を大人買いしてきたので、
現在、日本から持って帰ってきた本を絶賛読書中です。

ワタシは、英語の本を読むのはかなり遅いので、
読書記録であるこのブログも本当にたまにしか更新しないのですが、
日本語の本はサクサク読めてしまうんです。

おまけにデジタル・デトックスデーを始めて、
まとまった時間を読書に充てるようになったので、
現在、読書記録が読書に追いついていません。

ちょっと頑張って、たまった読書記録を更新していかないと。

さて今回は、先日の「コンビニ人間」に続いて、
11月に大人買いしてきた本の一冊、

群ようこさんの「かもめ食堂」です。

~~~ あらすじ(アマゾンjpより転載)~~~

ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。
日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは、
彼女が心をこめて握る「おにぎり」。
けれどもお客といえば、日本おたくの青年トンミひとり。
ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、
ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。
普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この小説は映画にもなっていますね。
なので、ずっと読みたかったのですが、今まで買う機会がなくて。

やっと読めた、という感じです。

ちなみに、映画も観たことがありません。

おまけに、ヨーロッパにかれこれ17年も住んでいるくせに、
フィンランドにも行った事がありません。

なので、主人公のサチエは突然フィンランドで食堂をはじめるのか?
なぜ、この物語の舞台がフィンランドである必要があるのか?

そこが非常にナゾでありました。

でも、映画の予告編などを見てみると、
澄んだ空気がキリっと冷たそうな、ヘルシンキの街並みとキレイな青空、
北欧風のスッキリとして、それでいて温かみのある食堂の内装。

これは、フィンランドのなせるワザですねえ。

(まあ、スウェーデンとかノルウェーでもいけそうですが。)

この作品は、映画の為に書き下ろした作品なのですね。
なので、映画のイメージが先に出来たいたのかもしれません。

映画の世界観が、フィンランドだったんだろうな。と。

フィンランドは、ワタシが思うところの、
「日本人女性が憧れる二つの萌え要素」を兼ね備えてますからね。

  • ヨーロッパ
  • 田舎

まあ、ムーミンってのもありますが、
ここではムーミンはあまり前面には出ていない様ですの省略です。

そういえば、2018年の大学センター試験の地理Bの問題で
ムーミンが出題されたんですね。
それだけ、日本ではムーミンが国民的アイドルの地位を
得ているということでしょうか?

まあ、ワタシの年代(1970年代生まれ)だと、
ムーミンと共に成長したと言っても過言ではありませんが、
今、大学受験するような年代の若者にも、
それくらい親しまれているものなのでしょうか?

閑話休題。

「かもめ食堂」の話に戻ります。

そして、登場人物の状況設定。

主人公のサチエが、フィンランドで食堂を開こうと思い立ち、
幸運にも経済的問題をクリアーして、単身ポイっと日本を出て
ヨーロッパのフィンランドで食堂を開く。

これは、多くの日本人女性が憧れる設定です。

それが出来たのは、彼女の経済力のなせるワザなのですが、
彼女の経済力のヒミツについては、ネタバレなのでここでは触れません。

そして、そこにやってくる、ミドリとマサコ。
二人とも、訳アリ独身中年女性です。

中年女性なんて言葉を書くとお叱りをうけそうですが、
私自身が中年女性なので、そこはご容赦ください。

この二人の訳アリ独身中年女性がまた、
いかにも、現代の日本社会にありそうな感じの境遇で。

でも、そんな境遇の彼女達が、いざ自由を手にした時に、
思いきって単身ヨーロッパに旅立つっていうのは、
現実にはありそうで、なさそうで。

なので、この訳アリ独身中年女性たちも、
一見、同情を誘う境遇にあるように見えますが、
実は、多くの日本人女性が憧れる設定なのだと思うのですよ。

単身ヨーロッパに旅立つ

ていうのが、ミソなんだと思います。

日本の生活もしがらみも何もかもうっちゃって、
北欧のピンと張り詰めたように冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、
澄んだ青空の下、カラフルな野菜を並べる市場で買い物をする。

良いではありませんか。

おまけに、「かもめ食堂」に行けば、気心の知れた友人がいて、
おいしい日本食が食べられて。

ああ。「かもめ食堂」みたいな食堂が本当にフィンランドにあるなら、
是非、行ってみたいなあ。

Thursday 13 December 2018

単語帳 - 英日まとめ

英語の勉強をしていると、日本語では一語で言い表せないような複雑な内容を一語でスパッと言い表してしまうような単語に遭遇することがあります。

私は結構、そんな単語がお気に入り。 

そんな単語に出会ったら、できるだけメモしたりして頑張って覚えているのですが、
備忘録をかねて、ブログにアップしようかと思います。

追記 :
日本語で話している時に、どうしても英単語を混ぜて話してしまう事があります。
あまり褒められた事ではないという事は、分かっています。
でも、瞬時に最も相応しい日本語が思い浮かばないから、
ついつい英語のままで使ってしまんですね。
そういう単語も載せていこうと思います。

↓↓↓ 単語帳リストはこちらをクリック
単語帳-英日まとめ



にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ

単語帳 : Confidence Vote

昨日(2018年12月12日)、英国ではEU離脱案の議会による採決延期を受けて、
与党(保守党)議員のよる首相(党首)の信任投票が行われました。

信任投票って、英語でConfidence Vote って言うんですね。

長いこと英国に住んでたけど、知らなかった。お恥ずかしい。

で、夫が仕事から帰ってきたので、
今日は、Theresa May Confidence Vote が行われるよっていったら、

夫:Oh! Confidence Vote!!!

って、普通に知ってた。
夫も英語はネイティブじゃないのに、語彙が多いなあ。
なんか悔しい。

まあ、今のタイミングで Theresa May が不信任になるわけはないと思いながらも、
やっぱり気になったので、昨日は思わず、テレビにかじりついて、
ライブで結果発表を見ていました。

結果発表は....

The parliamentary party DOES have a confidence  ( "Ye~~~s!!!" )

いつも思うんだけど、英国の国会って、
スピーカーの発言に対して、議員さん達が、
 "Ye~~~s!!!" とか "No~~~~!!! とか反応してて、面白いなあ。

日本でもやったら面白いのに。

そんな感じで、昨日、新しい単語を覚えましたので
ここにメモしておきます。

Confidence Vote :信任投票



Monday 10 December 2018

コンビニ人間

日本に一時帰国して、本を大人買いしてきました。
帰りの荷物は、スーツケースの3分の1くらいが文庫本で埋まってしまった。

今はキンドルがあるから、英国に居ながらにして日本の本が読めますが、
やっぱり、紙の本が好きなんですよねえ。

まあ、夫はミャンマーで本を爆買いして、帰りのスーツケースの
7割くらい本で埋まった事がありますので、それに比べたらカワイイもんです。

さて、今回大人買いした本の中の一冊です。

村田沙耶香さんの「コンビニ人間」



芥川賞を受賞して、24カ国語に翻訳される事が決定。
話題の一冊なので、是非読みたいと思っていたのです。

記憶が定かでなないのですが、どこか(インターネットか何か)で、
「この本は、日本人には共感されるが、外国人には共感されにくい」
といった主旨の記事を見た事があるような気がして、
それも、私の好奇心を刺激していたのです。

さて、読んでみての感想は、

いやあ、面白かった!

たしかに、日本のコンビニを知らないと、共感できにくいかもしません。

さらに、日本に旅行に来てコンビニを数回利用したことがある程度では、
共感できにくいかもしれません。

文学は時として、文化的な背景を共有していない人々には、
共感され難い場合があるのです。

でも、外国人でも、日本のコンビニで働いた事があるとか、
友人など身近な人が日本のコンビニで働いた事があって、苦労話をよく聞いてるとか、
コンビニを、あたかも自分の冷蔵庫のように利用しているとか、
そういう人は、とても面白く読めると思います。


ワタシが思うに、この物語の主人公は、ちょっとサイコパスなんですよね。
そして、自分の危険性は自覚していないけど、
なんとなく、自分が普通じゃないという事は自覚している。

少なくとも、自分が自分自身の判断で物事を行うと、
問題が起こってしまうという事は自覚している。

なので、すべてに於いてマニュアルが整備されており、
自分自身で物事を判断する必要がない「コンビニ店員」というポジションは、
彼女にピッタリの、天職のようなモノで、
彼女にとっては、「コンビニ店員」でいるの事こそが喜びであり、
「コンビニ」で過ごす時間こそが、「活きている」時間なのです。

この本の大前提となる、

『コンビニの店員さんは、人間ではなく「コンビニ店員」である。』

という定義。

これは、一理あると思う。

レジ打ちや袋詰め、品出し、商品の整理、
店舗の掃除やホットフードの準備、
キャンペーンのポップを作ったり、それを掲示したり、
宅配便を受付けたり公共料金の支払いを処理したり。

確かに、一つ一つは簡単な仕事かもしれないけれど、
多岐にわたった大量の仕事を、次々と、場合によってはマルチタスクで、
スピーディに片付けていかなければならない。

こりゃ、人間では無理やわ。

「コンビニ店員」じゃないと。

なのに、コンビニ店員って、スキルとしては認められないのですよね。
一つ一つは、簡単な仕事だから、というのが理由かもしれません。
でも、一つ一つは簡単な作業だとしても、
大量にある簡単な作業うち、どれに優先順位をつけて、
今、何をやるべきか、を的確に判断するには、
「熟練」とまではいわないとしても、「慣れ」が必要だと思うのです。

その為には、「勉強」や「修行」とまではいわないとしても、
「練習」が必要だと思います。

スポーツの様に、身体が勝手に反応するようになるわけですな。

こうなったら、スポーツ選手です。

いっその事、コンビニ店員選手権とか、競技会をやって
入賞者には、賞金か時給アップくらいしてもよいのでは。

簡単な作業ゆえに、AIにやらせようと案もあるのでしょうが、
コレをできるだけのAIを開発しようと思ったら、導入コストが結構かかると思うので、
やっぱり安く雇える人間を雇っちゃえ、となると思うで。

いつの日か、「コンビニ店員」能力が、
スキルとまでは行かなくても、ある種の能力として
認められる日が来ることを望みます。

Saturday 27 October 2018

通天閣

2018年2月にセミリタイアして以来、読書に精をだしております。

今は、それまで忙しくて、買うだけ買って「積読」だった本を読んだり、
以前確かに読んだはずだけど、詳細を忘れてしまった本を再読したり、
お気に入りで何度も読み返したい本を、さらに読み返したり。

自分が買った「積読」本を全部読んでしまっても、
夫が買った本がまだまだあるので安心です。

夫が買った本の中には、自分だったら買わないだろうけど、
そこにあったら読んでみたい、という感じに面白そうな本が色々あって、
時間があったら読みたいとずっと思ってたのですが、
結局、今まで時間がなくて読めなかったのです。

夫婦そろって本が好きなので、我が家の本棚は、
夫が買ったミャンマー語の本と、夫が買う英語の本と、
私が買った日本語の本と、私が買った英語の本で入り乱れております。

英語の本は、二人で共有していますが
ミャンマー語の本は、私には読めません。

でも、ミャンマー語の本も山ほどあるので
もし私がミャンマー語の本が読めるようになったとしても、
読む本には当分困りません。
まあ、読めるようにはならないと思いますが。

なので、このブログのラベルも、洋書と和書に分かれていますが
いつかここに、ミャンマー本のラベルが付け加えられる日が
来るかもしれません。

さて、ミャンマー語の勉強に精をださなければ。

なんて、前置きが長くなりましたが、今回は、
以前確かに読んだはずだけど、詳細を忘れてしまった本を再読いたしました。

西 加奈子さんの「通天閣」です。



前回この本を読んだのは、おそらく多分6~7年前。
なので、詳細はすっかり忘れておりました。
ほぼ、初めて読む本の感覚です。
とはいえ、読み勧めるうちに、ぼや~っと思い出してきましたが。

私は関西出身で、大学は大阪の大学に通っていたのですが、
それにも関わらず、通天閣の辺りには、あまり近寄ったことがありません。

実は45年生きてきて、今まで一度しか、
あの近辺に足を踏み入れた事がありません。

それなのに、面白いことに、この小説の中で描写されている、
本当にもう、どうしようもない大阪の工場や飲み屋なんかが
懐かしいように感じられるのです。

関西出身で、実家はまだ関西にあるので、
日本に一時帰国する際には、関空に着陸し、
そこから特急はるか」にのって大阪方面を目指します。

「はるか」は、関空大橋を渡ったら大阪へ向かって北上し、
JR天王寺駅にむかいます。そして、天王寺駅からは、
大阪環状線に乗り入れてちんたらちんたら走ります。

私はいつも、はるかの車窓から大阪の町を眺めて、
「帰ってきたなあ」と実感するのです。


特に、大阪環状線に乗り入れてちんたら走っている間、
右手になんともクレイジーな大阪ドームが見えてきて、
その後に、いわゆる「汚い」大阪の下町が垣間見えて、
なんともいえない懐かしさを感じるのです。

私は別に、大阪育ちなわけではないのに。面白いものですね。

おそらく、大阪の下町は、いまだ昭和の面影を残しているから、
懐かしいと感じられるのでしょう。

「通天閣」の中に見られる、大阪の下町、工場や飲み屋や食堂や
喫茶店の描写には、そんな、懐かしい昭和の面影が感じられます。

一時帰国で日本に帰ってきた時に、関空から実家に向かう
電車の車窓から眺める、大阪の下町が感じられるのです。

私は2001年以降に日本を出たので、それ以降の日本については、
インターネットのニュース等で得た中途半端な知識しかありません。
まあ言えば、私の日本に関する知識は2001年で止まっているのです。

大阪のキタの方などは、どんどん新しくキレイになって、
昔の面影があまりなくなってしまいました。
なんかもう、別の街に来たようで、あまり「帰ってきた」という感じがしません。

今後いつかは、最後のフロンティアである「通天閣」周辺にも、
再開発の波が押し寄せる時がくると思います
その時がきたら、それはそれで受け容れるしかありません。

ちょっと寂しいような気もしますが、ソト者のノスタルジーのために、
古い町並みを残してくれなんてワガママはいえません。

でも、そうなる前に、もう一度「通天閣」周辺を訪問したいものです。

自己紹介

2001年、OLをやめてロンドンへ語学留学。
そこで相方を拾ってしまい、帰るに帰れなくなってしまいました。

日々のあれこれについては、徒然日記Floating on Water 2  に書いているのですが、
読書日記だけは別にしようと思って作ったブログです。

なんとなく、心情的に、読書日記は別に分けておきたかったのです。

そのワケは、、、自己紹介のページに。

自己紹介のページは、私を取り巻く状況が変わる度に、
適宜アップデートする所存でございます。


にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ

にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ



読書日記ランキング


洋書ランキング


英語ランキング


Monday 17 September 2018

単語帳 : plunger

あの、トイレとかが詰まった時に使う、吸盤みたいなのに棒がついたやつ。
ありますよねえ。あれ。
なんて言う名前でしたっけ?

実生活では、なんとなくジェスチャーとかでごまかしてますが、
日本でなんと言うのかはっきりしない、あれ。




↑こんなやつ。

これ、Amazon さんで検索してみたら、「ラバーカップ」とか、
「トイレのつまり取り」とか、「真空パイプクリーナー」とか、
皆、好き放題の名前をつけてます。
日本語では、特に決まった名詞はないのでしょうか?

でも、英語にはあるんですよ。

Plunger という単語が。

では、この単語を辞書で調べたら、コイツの日本語名称がわかるかも!

さっそく某A○CさんのOnline辞書で調べてみると。

~~~~~~~~~~~

plunger
【名】
突っ込む[飛び込む]人[もの]
〔パイプの〕吸引具◆棒の先にゴムの吸着カップが付いた道具で、パイプの詰まりを取り除く。◆【同】plumber's helper
《機械》プランジャー◆ピストンのように機械の内部で上下や左右の往復運動をする部分。
カナ プランジャー、変化《複》plungers、分節plung・er

~~~~~~~~~~~

あらら。

やっぱりスッキリと一言で表す日本語はないみたい。
よく使う道具だと思うのに、何故なんでしょう?
皆、「あれ」とかジェスチャーで済ませて、何とかなってるからよいのかなあ?

ちなみにOxford 英英辞書(Online)では、

~~~~~~~~~~~

plunger
NOUN
1A part of a device or mechanism that works with a plunging or thrusting movement.
1.1 A device consisting of a rubber cup on a long handle, used to clear blocked pipes by means of suction.

2informal A person who gambles or spends money recklessly.
‘he is a plunger when it comes to spending money for news’

~~~~~~~~~~~

そう、それです!
1.1の定義が、まさにそれです!
英語では、コイツ表すための、まさにドンピシャな単語が存在するのです。

英語圏では、「あの、トイレが詰まった時につかう、あれ」
なんて会話は必要ありません。

しかしなんで、日本語にはこれをドンピシャに表す単語がないんだろう?
不思議。


にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ

Thursday 6 September 2018

働かないの

群ようこさんのれんげ荘の続編、「働かないの」を再読しました。

「れんげ荘」は、かなり長期間トイレが指定席だった為、
何度も何度も読み返しているのですが、本作は久々の再読です。

以下は私の独断と偏見によるあらすじです。

~~~~~~

「れんげ荘」から3年。
主人公のキョウコは、まだれんげ荘で貯金生活を送っています。
若干退屈してきたのか、何か夢中になれる事がないかと考えていた時に、
ふと立ち寄ったカフェで、刺繍教室の帰り道にお茶をしている
ご婦人方のグループを見かけます。

彼女達が見せ合っている作品の美しさに魅せられ、
キョウコも刺繍をはじめるのですが…。

~~~~~~

私もセミリタイア生活を始めてそろそろ半年と少しが過ぎました。

仕事に行かないで家にいると、色々な葛藤があります。
やりたいことが一杯あってセミリタイアしたんだから、
どんどん色々やらなくちゃ、と張りきりすぎて疲れたり。

どうにもこうにも、何もやる気がおきなくて、ダラダラしてたら、
せっかくセミリタイアして得た時間なのに
ダラダラ過ごすなんてもったいない、と罪悪感を覚えたり。

れんげ荘シリーズで描写されている、キョウコの心理状態が
とても良くわかるのです。

ちょっとネタバレになるかもしれませんが、
終盤に下記のような一節があります。

~~~~~~

キョウコはほどほど、ほどほどと自分にいい聞かせ、あともうちょっとやろうかなというところでやめておいた。
そうすると不思議なことに、自分のふがいなさについて考えないようになった。まだできるのにその手前でやめておくと、がんばったのに結果はこれ?と自己嫌悪に陥らなくなったのだ。

~~~~~~

以前この本を読んだ時には、すっと流してしまった一節なのですが、
今の自分の状態で、この本を再読してこの一節に行き当たった時、
目からうろこが落ちたような気がしたのです。

そうなんですよ。
私もキョウコさん同様、ゆっくりやりたい事だけやるという生活に
罪悪感を感じてしまい、とにかく何かを一生懸命やろうとして、
やっても結果が出ない自分のふがいなさに自己嫌悪に陥っていたのです。

そうですよね。
ほどほどにやれば良いんです。

そうすれば、結果が出なくても自己嫌悪に陥らなくてすむし、
取り掛かるのが億劫になる事もない。
ほどほどにやるんだから、気楽に取り掛かって、飽きたら他の事をやればよい。

なんか、スッキリしました。

群ようこさん、ありがとうございます!

これからは、何事も頑張りすぎず、ほどほどにやって
楽しく暮らせるようになりたい。

Friday 24 August 2018

おいしいおかゆ - グリム童話

突然ですが、お腹をこわしました。

正確には、胃です。
元々胃が弱いのか、疲れたりしたら時々こわすのです。

まあ、慣れっこなので、胃の中のもの全部吐いたら、
半日ほど絶食して、次の日はおかゆです。

というわけで、本日はおかゆを作っております。

おかゆって、いつも思うんですが、煮ていったらどんどん増えますよねえ。

私の場合は、とりあえずお米を一合お鍋に入れて、
お水を多めに入れて弱火で煮ていきます。

煮詰まってきたらお水を足しなが煮ていくと、
一合のお米とは思えないくらいにカサ増しするのです。

そうやっておかゆを作っていると思い出すのがこのお話。
グリム童話の「おいしいおかゆ」

魔法のお鍋を手に入れた貧しい母娘のお話です。

そのお鍋は、「お鍋さん、煮て」と頼んだら、
どんどんおかゆを煮てくれるのです。
止める時には、「お鍋さん、止めて」と頼むだけ。

それまで、食べるにも困っていたその母娘は
少なくともお腹がすいて困ることはなくなりました。
ところが、ある日。。。

このお話は、グリム童話とは言え残酷なシーンは無く、
誰も不幸になる事もない、ほのぼのとしたお話です。

しかしこの、お鍋からおかゆがどんどん出てくるという発想。
このお話を考えた人も、絶対に、おかゆを作っていて
思いついたに違いありません。

毎回、そんな事を考えながらおかゆを煮ております。


にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ


読書日記ランキング


Tuesday 21 August 2018

Star Wars Episode 4 / スター・ウォーズ エピソード4 - 新たなる希望

テレビで放送していたので、久しぶりに観ました。

「スター・ウォーズ エピソード4 - 新たなる希望」



一連のスター・ウォーズシリーズの、一番初に公開されたエピソードです。

1977年公開なのですね。私が5歳の時です。
もちろん、公開当時の事は覚えていません。

名作なので、○曜洋画劇場とかで何度も放送されていて、
初めて観たのは何歳の時だったか。
子供だったから、設定とかストーリーとか全然理解してなかったような。

その後就職した会社で、職場の先輩(10歳ほど年上)と話していて、
先輩は公開当時の事を覚えていて、「エピソード4」というのに着目し、
疑問に思っていたとおっしゃっていました。

そうですよねえ。

第一作目なのに「エピソード4」って。
不思議に思いますよね。

第一作目の製作時点で、この作品は9連作の4番目になるという構想だった
という説は、今となっては有名な話ですが、
今みたいにインターネットなんてなかった時代、
当時15歳くらいの少年だった先輩としては、
そんな説を耳にしてはいなかったのでしょう。
「エピソード4」という部分に着目し、疑問に思った先輩は、
頭が切れると思います。

そう。そうなのです。

この映画は、1977年、今から40年以上も前に製作されたのです。
当時はインターネットもなかったし、CGもなかったはず。

この映画のすごいところは、もう、四十路を越えているのにも関わらず、
今見ても全然古臭さを感じさせないところです。

今ならチャッチャとCGで済ませてしまうようなシーンも
特殊メイクや特殊効果、その他さまざまな工夫をフル活用して
丁寧に作られていて、不自然さを感じさせません。

CGが丁寧に作られていない、と言うつもりはありません。
今のCG映画の画像はとても綺麗だし芸術品だと思います。

でも、本作のような古い名作を見ると、これをCG無しで撮影したのかと、
感心せざるをえません。

強いて言えば、チューバッカの動きが人間くさいところがツボにはまりますが、
チューバッカの動きは、最新作の「最後のジェダイ」でも人間くさいので、
彼は人間くさい動きをする生物なのでしょう。

まあ、そんな感じで久しぶりに観て、とても楽しめた本作ですが、
今回の感想は主に下記の2点。

1:オビ・ワン・ケノービがファルコンを雇うためにチューバッカと交渉している時の、
  チューバッカの表情がめちゃくちゃ優しい。
  この場面では不必要なほどに優しい。
  チューバッカはオビ・ワン・ケノービがお気に入りなんだろうか。
  
2:昔は、ハン・ソロがカッコ良くて好きだったのですが、
  今はルークの方が可愛くて好き。
  これが歳をとるという事なのですね。




エピソード9まで出揃ったら、エピソード1から9まで一気に観たいなあ。

Thursday 16 August 2018

単語帳 : naive

今回の単語は  naive
前回の単語 gullible の synonyms です。
なぜ、いちいちルー大柴のように synonyms と書くかと言うと、
synonyms の定義を辞書でしらべると、
同義語、類義語、同意語となっていて、
naive は gullible の 同義語なのか類義語なのか同意語なのか、
いまひとつ良く分からないからです。

この単語、日本人が誤用し易い単語としてはかなり有名な単語なので、
このブログでは取り上げる予定はなかったのですが、
せっかく出てきたのでちょっと辞書を引いてみましょう。

まずは、某A○CさんのOnline辞書

~~~~

naive
【名】
うぶな人、だまされやすい人
【形】
〔経験不足であまりに〕うぶな、ばか正直な、考えが甘い
・How can you be so naive? : よくそんなに単純でいられるなー。
・I thought I could do it on my own, but I was too naive. : 私は自力でそれをすることができると考えていましたが、(考えが)甘かったです。
〔子どものように〕純真な、天真らんまんな、あどけない
・In spite of her appearance, she has a naive side. : ああ見えても彼女は純真なところがある。
繊細さがない、鋭さに欠ける、批判的な見方ができない
〔美術の〕素朴派の、素朴な◆一見すると子どもが描いたかのように見える、単純化した技法を使った絵画。アンリ・ルソー(Henri Rousseau)などに代表される絵画を指す。
〔動物が〕実験に使われていない
〔人が〕投薬を受けていない、~の薬を摂取していない
【レベル】9、【発音】nɑːíːv、【@】ナイーイーヴ、【変化】《複》naives、【分節】na・ive

~~~~

そして、Oxford 英英辞書(Online)

~~~~

naive
(also naïve)
Pronunciation /nʌɪˈiːv//nɑːˈiːv/
ADJECTIVE

1(of a person or action) showing a lack of experience, wisdom, or judgement.
‘the rather naive young man had been totally misled’

1.1 (of a person) natural and unaffected; innocent.
‘Andy had a sweet, naive look when he smiled’
1.2 Of or denoting art produced in a style which deliberately rejects sophisticated artistic techniques and has a bold directness resembling a child's work, typically in bright colours with little or no perspective.

Origin Mid 17th century: from French naïve, feminine of naïf, from Latin nativus ‘native, natural’.

~~~~

おそらく、日本でナイーブという単語が良いニュアンスの言葉だと
誤解されているのは、

ー〔子どものように〕純真な、天真らんまんな、あどけない
ー (of a person) natural and unaffected; innocent.

この辺りの定義に拠るものだと思われますね。

でも、英語話者にとっては、naive という単語は経験不足というニュアンスが強いので、
否定的な connotation * があるのだと思います。

 * connotation :〔文字どおりの意味に加えられる〕言外の意味、含蓄、含み、暗示[内包]的意味、含意)

ああ。またルー大柴になってしまった。
ルー大柴になったのは、この単語を日本語に訳すのが面倒くさかったからです。
そのうち、 connotationについての記事も書かないと。。。

さて、今回はNaive の例文を、Oxford 英英辞書(Online)で引いてみました。
前回の gullible の例文の特徴を念頭に置いて読んでみようと思います。

~~~~

• ‘This seems pretty naïve and naturally enough there's been no improvement.’
• ‘Only a very naive observer would conclude that this is currently a party with the focus and energy to win another mandate, whoever its leader may be.’
• ‘Investing in art is ideal for naive investors since it is risk-free.’
• ‘He was naïve about this due to his inexperience.’
• ‘Based on this rather naive childhood wish, I did a lot of research and finally got there.’
• ‘He has been particularly criticized for lack of military experience and naive views of warfare.’
• ‘I can't believe she's that naive and she's a nurse and she's an educated person.’
• ‘I stand by my labeling of the answer as naïve, however.’
• ‘They were naive to believe they were immune from war's violence.’
• ‘Again, to be fair, in Bangalore he made a bold - some would say naive - attempt to redefine Britain's role in the world.’
• ‘They were naive with respect to the purpose of the experiment and none of them had participated in the previous experiment.’
• ‘The authors are not naïve about the barriers to the process of experimentation and adoption.’
• ‘We are not naive about the many threats and dangers there are today to world peace and security, nor about the urgent need to do something about them.’
• ‘His chronic lack of judgement and naive approach to the complexities of the society lead inevitably to tragedy.’
• ‘When she does engage in critical analysis, the results are naive and limited.’
• ‘An aware, as opposed to naive, romanticism never did anyone any harm.’
• ‘You always said that you were politically naive, that you were a non-political person.’
• ‘I'm not naive enough to think that the job of the press is to make the president look good or even to make the country look good.’
• ‘I'm not naive enough to think everyone will think this one through like the engineer geek I am.’
• ‘I don't think that I was - I think I was more naive on that front than one would expect.’

~~~~

上記例文をざっと見た限り、「考えが甘い」という感じの、
否定的な connotation が感じられる文が殆どです。

‘Based on this rather naive childhood wish, I did a lot of research and finally got there.’

強いて言えば、上記の文では、「純真な、天真らんまんな、あどけない」
という意味合いで使われていると受取れない事はないですが、
rather という単語があるので、やっぱりちょっと、自虐的なニュアンスがありますね。

An aware, as opposed to naive, romanticism never did anyone any harm

そして、上記の文では、明らかに、aware の対義語としてnaive が出てきていますので、
「知識・経験不足」という意味合いがはっきりと取れます。


前回の記事で、gullible という単語は、public や society と
併用される事が多々あるようだと述べましたが、それに比べ、
naive という単語は、上記の例文を見た限り、
個々の人やモノをさして使用される事が多いようです。

‘Investing in art is ideal for naive investors since it is risk-free.’
一件例外がありました。
ここでのnaive は、「経験不足」という意味かと思われますが、
確かにこの文脈では、だまされやすい:gullible よりも
経験不足で考えが甘い:naive の方がしっくりくるような気もします。

まあ、人によって単語の選び方もさまざまでしょうから、
どれが正解という事はないと思います。

推敲の例にあるように、著者は、自分が伝えたい内容が
一番上手く伝わるような単語を最善を尽くして選んでるわけで、
どちらの単語が正解とか不正解とか、関係ないのです。

読み手としては、できるだけたくさんの文章を読んで、
単語の持つニュアンスについての感覚を研ぎ澄まし、
作者の意図した世界に近いものを、
受けとめられるようになりたいものです。


にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ

Tuesday 14 August 2018

PK ピーケイ

我が家のミャンマー人夫は、とてもテレビっ子です。

英国の Netflix に加入しているのですが、絶対に元とってます。

Netflix は国によってコンテンツが異なるようですので、
他の国の状況は良く分かりませんが、英国の Netflix は、
韓国映画やインド映画なども結構充実していて、
なかなか楽しめます。

そんな夫が、どうやらインド映画の気分だったようで、
そして、どうやら今、夫の中ではアーミル・カーン
ブームが起こっているようで。

アーミル・カーンで検索した中から、
気になったタイトルの作品を選んでみました。




「PK」 というシンプルなタイトルが気になったのです。

さて、取り急ぎ、某Amamz○n の商品説明からストーリー紹介文を抜粋いたします。

~~~~~~~~

留学先で悲しい失恋を経験し、今は母国インドでテレビレポーターをするジャグーは、ある日地下鉄で黄色いヘルメットを被り、大きなラジカセを持ち、あらゆる宗教の飾りをつけてチラシを配る奇妙な男を見かける。チラシには「神さまが行方不明」の文字。ネタになると踏んだジャグーは、「PK」と呼ばれるその男を取材することに。「この男はいったい何者?なぜ神様を捜しているの?」しかし、彼女がPKから聞いた話は、にわかには信じられないものだった。驚くほど世間の常識が一切通用しないPKの純粋な問いかけは、やがて大きな論争を巻き起こし始める―。

~~~~~~~~

おお。上手いことネタバレを避けて、サラッと書いてるなあ。
私も、出来るだけ頑張って、ネタバレは避けようと思います。

物語は、インドの砂漠にUFOが着陸し、
全裸の男性を残して飛び立って行く所から始まります。

全裸の男性がいきなり出現する辺り、ちょっと元祖ターミネーター風です。

夫と私は、今までのSF映画では、UFOが着陸するのはいつも
アメリカである事に、常々不満を持っておりました。

世界はこんなに広いのに、何故、いつもエイリアンはアメリカを選ぶのか?
これは、ハリウッドの陰謀に違いないと、常々二人で文句を言っていたのです。

今回、UFOがインドの砂漠に着陸したことで、
私たち夫婦の溜飲が下がりました。

さて、その全裸の男性、首に大きなエメラルドのような石がついた
ネックレスをつけているのですが、右も左も分からない状態で、
初めて出会った人間(インド人男性)に助けを求めようとします。

すると、なんと、そのインド人男性、
全裸の男性が首に掛けていたネックレスを奪い取り、
自分が持っていた大きなラジカセを彼に押し付けて逃げていくではありませんか!

さすがインド!なめたらアカン!

だから、今まで他のエイリアンは、アメリカに行ってたんやなあ。
と、これまた夫と二人で納得して、初めの5分くらいですでに
二人で清々しい気分にさせてもらいました。

ツカミはOKです。

そこから場面は一転し、ジャグーの留学時代のエピソードがはじまるのですが、
私たちはさっきのエイリアンが気になって、
もう、気が気じゃありませんでした。

そんなこんなでしばらく観てたら、やっとさっきのエイリアンが再登場して
それが、アーミル・カーン扮するPKです。

某Amamz○n のストーリー紹介文品説明にあるキーワード、

「神さまが行方不明」

そしてそこから起こる「大論争」。

この映画、コメディという形式を通じて、
世の中の様々な宗教に対して疑問を投げかけた作品です。

インドで、よくこんな映画作ったなあ。

と、感心してしまいました。

なぜ、「インドで」かと言いますと、
インドは、確かに民主主義国ではありますが、
西欧みたいに宗教に関してオープンではないというイメージがあったので。

このような、宗教をテーマにしたコメディを発表するっていうのは、
結構ハードルが高いと思うのです。

アメリカなんて、先進国ですが宗教に関しては保守的だし、

日本みたいなほぼ無宗教な国か、西欧のように成熟した国でないと
難しいのではないかと思うのですよ。

ちなみに、気になってWiki ってみたところ、
アーミル・カーンさん自身はイスラム教徒なのですね。

この映画を観て、無神論者なのかと思ってしまいました。
それくらい、遠慮なく宗教批判しているコメディです。

さらに気になってWikiってみたところ、
アーミル・カーンさん、1965年生まれ(現在53歳)なのですね。

作品によって年齢の印象が全然異なるので、年齢不詳やなあ、
と思っていたのですが、まあ、53歳と言われれば、そうかも。

役作りをしっかりされるので、年齢不詳になってるようですが、
とても良い役者さんだと思います。

そして、この作品「PK」。

インド映画らしくエンターテイメント要素もたくさん入ってるし、
その一方で、遠慮ない宗教批判がチクチク痛くて、
名作だと思います。




Saturday 11 August 2018

単語帳 : gullible

最近、あんまり外に出ないので英語を話す機会が減ってしまい、
たまに仕事に行くと、英国人上司や同僚と話す際に
とっさに英語がでてこなくて言葉に詰まる事がしばしば。

外国語って身につけるのは大変だけど、忘れるのは速いなあ。
と、しみじみ感じております。

少なくとも、もうしばらくの間はひきこもり生活を楽しみたいので、
せめて、家にいる間も英語の勉強を頑張ろうと思います。

さて、今回の単語は、gullible

まずは、某A○CさんのOnline辞書での定義

~~~~

gullible
【形】
〔他人の言うことをすぐに信じて〕だまされやすい◆【語源】gull(羽毛の生えそろっていない(まだ飛べない)鳥)+ -ible(able)
レベル12、発音gʌ́ləbl、カナガリブル、ガリボウ、分節gul・li・ble

~~~~

某A○CさんのOnline辞書で、レベル11以上くらいに分類される単語には、
面白い単語が多いですね。

Oxford 英英辞書(Online)ではどうでしょうか?

~~~~

gullible
ADJECTIVE

Easily persuaded to believe something; credulous.
‘an attempt to persuade a gullible public to spend their money’
Origin - Early 19th century: from gull + -ible.

~~~~

synonyms の代表として credulous がでてますが、もっと他の synonyms も
みてみます。

~~~~

credulous, over-trusting, over-trustful, trustful, easily deceived, easily led, easily taken in, exploitable, dupable, deceivable, impressionable, unsuspecting, unsuspicious, unwary, unguarded, unsceptical, ingenuous, naive, innocent, simple, inexperienced, unworldly, green, as green as grass, childlike, ignorant

~~~~

 synonyms をみると、単語のニュアンスがさらによくイメージできますね。

若くて、未熟で、無防備でだまされやすいという感じでしょうか。

某A○CさんのOnline辞書で紹介されている語源
gull(羽毛の生えそろっていない(まだ飛べない)鳥)+ -ible(able)
からも、そのようなニュアンスを感じることができます。

日本人が意味を誤解しやすい単語として、常に上位をキープしている、
naive も gullible の synonyms  ですね。

でも、実際に使う場合、naive と gullible では、
どちらの方がのほうが失礼(上から目線)なのでしょうか。
また、ネイティブはどの様に使い分けているのでしょうか。
気になるところです。 

"naive" は、あまりにも有名なので、このブログでは
取り上げる予定はなかったのですが、せっかく出てきたので
次の記事で取り上げてみようと思います。

今回は取り合えず、Oxford 英英辞書(Online)で
gullible の例文を引いてみました。

~~~~

‘He'd have to endure endless litanies about how naive and gullible he was to sign up for this trip.’
‘There are those that believe that people who visit mediums are all gullible or plainly mistaken in their memories.’
‘Clothing design should not be about creating pricey and snobbish brands to be foisted on a gullible public.’
‘Are they seriously suggesting the Scottish public are totally gullible and can be so easily hoodwinked?’
‘But how gullible do you have to be to believe that all these cases coming together is just coincidence?’
‘And for every hoaxer there are a thousand gullible people willing to believe.’
‘How gullible we were to swallow his promise of a proper debate.’
‘The public should not be passive and gullible on this matter but come out in support of the law.’
‘Both efforts seem like cunning attempts to fob off used goods on a gullible reading public.’
‘None the less, it is gullible to believe that Italians are invulnerable.’
‘That is cynical, and I say to the Government that the public is not that gullible.’
‘Apparently, to this day, a gullible section of society believes in the existence of these British rockers.’
‘But there is no evidence which shows that juries are gullible fools, easily led by a passing headline.’
‘After all, there are so many gullible people who believe whatever they read!’
‘I know a few people who are new age suckers, whom I consider gullible fools because they believe anything they are told.’
‘Sell both paintings to gullible collectors, while the art world looks the other way.’
‘He is utterly charmless and few people are gullible enough to believe him.’
‘Then it tried to buy its way out of it with a PR campaign, and we were foolish and gullible enough to accept that.’
‘Such a defence is offered only to hoodwink the gullible, illiterate and ignorant millions.’
‘To have accomplished such a thing he didn't have to merely fool a gullible public.’

~~~~

これだけ例文をみて気づいたのは、どうやら gullible という単語は、
public とか Society  という単語と併用される事が多々あるようです。

文法上正しいとか正しくないとかではなく、ただ単に、
他よりも頻繁に使用される単語の組み合わせの事を、
英語でコロケーション(collocation)と言いますが、
おそらく gullible は、public とか Society とcollocate するんだと思います。

つまり、だまされやすい一般大衆、という日本語を英訳したい場合は、
Naive public と訳すよりも、
Gullible public と約したほうが、自然に聞こえる訳ですな。

次の記事では、Naive について例文も含めて見ていこうと思います。


にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ

Tuesday 24 July 2018

小さな王様 ナカニシマナティー

さて私、本ブログの上部にこっそりをリンクを貼って、
ひっそりと宣伝しているモノがあります。



それは、京都在住のイラストレーター、ナカニシマナティーさんによる
ピータンというキャラクターです。

どんなキャラクターかと申しますと、こんな感じ。

本読むピータン



本ブログの上記のリンクは、それぞれ、ピータンの Facebook ページ と キャラクターグッズのオンラインショップへのリンクです。

ただし、キャラクターグッズのオンラインショップは、
イギリスをベースとしており、製造はドイツとなる為、かなり割高です。
日本から購入されたら輸入になるのでややこしいのですが、
せっかくなのでこっそりとリンクしております。
さすがドイツ製造。製品の品質は良いです。

さて、今までこっそりリンクを貼っていただけだったのに、
なぜ突然、宗旨替えしてピータンの話を始めたかと申しますと、
この度、ピータンの作者、ナカニシマナティーさんの
Kindle 本が発売されたからなのです。

小さな王様という、短い絵本です。

初めてのKindle 本で実験状態なので、
価格設定は高めなのですが、
Kindle unlimited のをお使いの方なら、
読み放題でお読みいただけるかと思います。

イラストレーター、ナカニシマナティーワールドを
お楽しみください。

また、ピータン Facebook ページ  に加え、ピータンサイト: Pidan Odyssey 
でも、ナカニシマナティーワールドをお楽しみいただけます。


Tuesday 17 July 2018

れんげ荘

せっかくセミリタイアしたんだから、
時間はたっぷりあるんだから、
いっぱい本を読まないと!

と気負ってしまうと、逆に本から遠のいてしまっていました。

まあ、人生そんなものです。

でもやっぱり、せっかく時間があるんだから、
今まで出来なかったことをやりたい。

買うだけ買って、時間がなくて読めなかった本を読んだり、
読み始めたけど途中で放ってしまった本に再度チャレンジしたり、
昔読んだお気に入りの本を再読したり、
図書館で半日過ごして、とりあえず目に付いた本を手にとって読みふけったり。

そんな生活ができる贅沢を楽しみたいのです。

フルタイムサラリーマン時代は、なかなかゆっくり本を読むこともできませんでした。
ベッドに本を持って入っても、気がついたら寝てたからなあ。

そんな、フルタイムでサラリーマン時代に読んで、
気に入って、トイレに置いて何度も再読していた本があります。

ところで、トイレに置くのは、初めて読む本は向きません。
再読する本でも、推理小説などは向きません。
何度読んでも、どこから読んでも、少しだけ読んでも楽しめる本がおすすめです。

短編小説やエッセイ等が無難かもしれませんが、
星新一のショートショートレベルでないと一度のトイレでは完結しないと思いますので、
別に短編である必要はないと思います。
部分的に読んでも楽しめる本が一番です。

話がそれました。閑話休題。

サラリーマン時代に読んで気に入ってトイレに置いてる本。

群ようこ さんの「れんげ荘」です。

広告代理店につとめる40代半ばの独身女性、キョウコは、
ある日、会社を辞め、それまで住んでいた実家を出て、
れんげ荘という安アパートに引越します。

新しく仕事を探す予定はありません。
無職のまま、それまでの社畜的会社員生活で貯めた貯金を
1ヶ月10万円ずつ取り崩しての、年金生活ならぬ、貯金生活です。

この本を読んで、私のセミリタイア願望が強まったと思います。

主人公のキョウコさんは、おそらく大体45歳。
私が早期リタイアしようと決心したのも、45歳になる年の初めでした。
多分、女性の45歳くらいって、心身ともに疲れ果てる年齢なんだと思います。

女性の厄年(大厄)は、数え33歳ですが、
昔は女性の数え33歳っていうのは、出産を終えてまだ子供には手がかかって、
でも、そろそろ親の老後の心配もしないといけなくて、
色々な事が積み重なって大変な時期だったんだと思います。
だから、無理をしすぎて身体を壊したりする。

でも、現代の日本女性のライフスタイルだと、数えの33歳ってまだまだ若いし、
確かにそのくらいの年齢で出産される方が多いと思うので、
それは大変だとは思いますが、まだまだ親も元気で頼りにできます。

それに引き換え、40代半ばになると、子供の受験があったり、
親が弱り始めて、頼りにするどころか老後の心配をしなくちゃいけないし、
そして人によってはプレ更年期障害が襲ってくる。
現代のライフスタイルだと、むしろ45歳くらいが大厄なのではないかと
感じてしますのです。

たぶん女性の場合、50歳の前後5年くらいがかなりしんどくて、
55歳以降くらいから、また元気になれるんじゃないかと思ってします。

まあ、個人差はあると思いますが。

まあ、そんなこんなで、どうしても自分の状況と重ね合わせてしまって、
他人事とは思えない「れんげ荘」なのでした。

Monday 16 July 2018

単語帳 : alternative

どっか、インターネットの翻訳記事でちょいとひっかかる訳を見つけたので、
その記事の原文にて使われていたと思われる単語、Alternative について。

ちょいと気になった訳は、スターバックスのプラスチック製のストロー廃止に
関しての翻訳記事で、おそらく原文ではAlternative と記されていたであろう部分が、
選択肢と約されているのです。

もちろん、文脈によっては「選択肢」という訳語が適当な場合もあります。
たとえば下記の引用など。緑色でハイライトして部分は、原文はAlternative かとおもわれますが、この場合は、「選択肢」という訳語で適当かと思います。

"あるスターバックスの顧客は、「ストローが必要な障害者はどうするのか。ないと私は飲んだり食べたりできない」とツイートした。  ~~途中省略~~ スターバックスは指摘にすぐに反応し、「紙や堆肥にできるプラスチック製などのストローの選択肢も提供します。もしその方が良かったり、必要であれば頼めますし、フラペチーノ類の飲料はストロー付きが基本です」とコメントした。"

でも、以下の文脈で黄色でハイライトした部分は、「代替品」という訳語の方が良いのではないかと思ってしまうのです。ちなみに、オレンジでハイライトした部分は、私個人的にはまあ、「選択肢」でも「代替品」でも、どっちでもいけるかなあ、という感じ。

"スタバは4月に発売した冷たいミルクを泡立てて上に乗せる「Cold Foam Cascara Cold Brew」にはすでに、吸い口が付いた新タイプのふたを使用している(店員によってはストローを一緒に提供している)。だが、このプラスチック製のふたは、新たな選択肢として完璧とは言えない。
ふたの内側に泡が付いてしまうことが多く、何らかの方法でそれを飲み物に混ぜて溶かさない限り、客はその泡をふたの内側からなめ取るか、ふたと一緒に捨ててしまうしかない。ただ、スタバにはまだ、完璧な選択肢を用意するまでに2年近くの時間が残されている。"

とまあ、Alternative って、意外と日本語に訳しにくい単語なのだと気がつきました。

さて、某A○CさんのOnline辞書での定義 はどうなっているでしょうか?

~~~~~

alternative
【名】
1.            別の可能性、取って代わるもの、代替手段[案]
◆【同】alternate◆「どれか選択できます」の意味

One alternative to a vacation is a ^good night's sleep good night of sleep
: 休暇の代わりになる別の方法としては、夜に熟睡することです。
If none of these plans look appealing to you, perhaps you can suggest an alternative? 
: もし、これらの案のどれもがあなたにとって魅力的でなければ、そちらから代案をお出しいただけますか?
The new energy source is expected to serve as one of the alternatives to fossil fuel. 
: その新エネルギー源は、化石燃料に代わるものの一つとして期待されています。
There are many alternatives. : 多くの代替手段があります。

2.            選択肢、オプション
◆【用法】選択肢の数は二つの場合だけを正しいとし、三つ以上の場合は誤りであるとする人もいる。

We have no other alternative. 
: 私たちには他に選択肢がありません。
Designers must choose between various alternatives. 
: 設計者はさまざまな選択肢の中から選択を行わなければならない。

3.            〔二つのものの〕選択の可能性、選択すべき状況
They were given the alternative of surrender or death. 
: 彼らは降伏か死かの選択を迫られた。

【形】
1.            〈英〉代わりの、別の、他に取り得る
◆【同】〈米〉alternate◆「どれか選択できます」の意味
Could you please propose an alternative date? 
: 他のご都合の良い日をご提案いただけますでしょうか。
I'd like to propose an alternative strategic plan for promoting our new product. 
: 私たちの新製品の販売を促進するために、もう一つ別の戦略計画を提案したいと思います。

2.            〔どちらか一方を〕選択する、選ぶべき

3.            〔文化や生活様式が〕伝統[主流]からはずれた、オルタナティブな


4.            《論理学》選言的な◆【同】disjunctive

レベル4、発音ɔːltə́ːrnətiv、
~~~~~


おおお。長い。
試験などでも頻出単語なだけに、たくさん例文が載っています。
結構抽象的な単語で、概念としては難しい単語だと思うのですが、
レベル4となっています。
それだけ頻出単語なのですね。

一方、Oxford 英英辞書では

~~~~~
alternative

ADJECTIVE

1 (of one or more things) available as another possibility or choice.
‘the various alternative methods for resolving disputes’

1.1 (of two things) mutually exclusive.
‘the facts fit two alternative scenarios’

2Relating to activities that depart from or challenge traditional norms.
‘an alternative lifestyle’

NOUN

One of two or more available possibilities.
‘audiobooks are an interesting alternative to reading’
‘she had no alternative but to break the law’


~~~~~

結構シンプル。でも、1.1が難しいなあ。Musually Exclusive かあ。
これを我らの味方、某A○CさんのOnline辞書でひっぱると、
~~~~~

mutually exclusive
相互排他的な、互いに矛盾する、相いれない

《統計》互いに排反する

~~~~~

ははあ。つまり、「二者択一」的なニュアンスですな。きっと。

3晩の「〔二つのものの〕選択の可能性、選択すべき状況」というのが
これに一番ちかいのかなあ。

うーん。なかなか奥が深い単語です。

英文の中で使用する場合は、日本語からの訳ではなく、
英英辞書に記載されている内容からニュアンスを理解して、
使用する必要がありそうな単語ですね。


にほんブログ村 英語ブログ 英単語・英熟語へ

Thursday 3 May 2018

単語帳 : hindsight

久しぶりに、単語帳をアップデートいたします。

本当は、普段からもっと意識して生活して、
この単語帳に乗せたいような単語を見つけたいと思っているのですが。
なかなかそうは問屋がおろしません。

さて、本日の単語は、 hindsight

まずは、某A○CさんのOnline辞書での定義 

~~~~

hindsight
【名】
あとになっての判断、後知恵◆【対】foresight
〔銃の〕後部照尺
レベル11、発音háindsàit、分節hind・sight

with hindsight
後知恵で、後から[振り返って]考えれば[考えると]、後で分かったことだが、今になってみれば、結果的に、結果論になるが

~~~~

Oxford 英英辞書では

~~~~

hindsight

Understanding of a situation or event only after it has happened or developed.


‘with hindsight, I should never have gone’

~~~~

昔の事をふりかえって、

今になって思ったら、あの時ああやっておいて良かったなあと思う。

なんて会話をする事があると思いますが、その、

今になって思ったら

部分です。

それが、

with hindsight

という感じに、結構短くなっちゃいます。

実は私、この単語結構使うんです。
過去を振り返ることが多い、後ろ向きな性格なのでしょうか。
自分ではそんな事はないと思うんやけどなあ。


にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村

にほんブログ村 本ブログ 洋書へ

にほんブログ村

Tuesday 23 January 2018

HORTON HEARS A WHO!


ここ数年、歳をとって体力が減退してきたのか、
仕事内容がきつくなってきたのか、その両方なのか、
毎日の仕事をこなすのが精一杯で、せっかくの週末にも
ゆっくり本を読んだりする精神的余裕がなかったのですが、
2017年、ついに一大決心をし、働き方を変える事にしました。

別ブログに顛末を徒然と書きなぐっているのですが、
セミリタイアします。うれしい~。
フルタイムからパートタイムへ転身。収入半減。家計管理どうしようかなあ。

収入はかなり減りますが、当分の間は、夫に扶養してもらいます。
夫は今のところ働いてくれているので、当面の間はきっと大丈夫。
夫も仕事が嫌になったら、二人で何か画策しようと思います。

という訳で、ゆっくり本を読む心の余裕がうまれました。
人間、単純なものです。

まずは、家にある絵本を読み返してみています。
昔から絵本が好きで、絵本なんて買うときりがないので
図書館で借りてくるようにしているのですが、
気に入った物は時々衝動買いしてしまって、家に何冊かあるのです。

本日手に取ったのは、

HORTON HEARS A WHO!
Dr. Seuss

ホートンという大きなゾウさんが、ある日、
小さなチリから、小さな声が聞こえる事に気づきます。

それは、小さなチリの上にある「Who-ville」という街に住む、
これまたさらに小さな人たち「WHO」という人たちの声でした。

大きな耳のホートンは、耳が良いからその小さな声が聞こえますが、
他の動物にはその声は聞こえません。
彼らはホートンの気がおかしくなったとバカにします。
そして問題が起こっていくのです。

このお話のキーワードは、

A person's a person. No matter how small.

どんなに小さくても、人間は人間。

心地よいリズムでシンプルな英文の
あらゆるところに大切なメッセージがこめられていて、
英語圏では、児童書として定番の一冊です。


映画にもなりましたね。



映画の邦題がすごい。
不思議な世界のダレダーレ。
WHOをダレダーレを訳したわけですな。

本は文字数も少なく64ページと短いお話なのですが、
映画では色々な肉付けがされていて、これはこれで楽しめます。

というか、私は映画の方も、かなりお気に入り。

この本に限らず、Dr. Seuss 作品は結構映画化されています。

英語圏だと、児童書の定番作品なので、映画になったら
それなりの興行成績が見込めると思うのですが、
日本ではどうなんでしょう?
日本でも、Dr. Seuss 作品は人気があるのでしょうか?

私が子供の頃は、読んだ記憶がないのですが、
今は翻訳されて日本にも入っているのかなあ。?

英文のリズムや言葉遊びが素晴らしいので、翻訳するのが難しそうですが、
中にこめられたメッセージは是非とも子供達に伝えたいものです。

このような良書は、是非とも日本の子供達にも読んでもらいたい。

小学校から英語の授業するなら、こういう本を使ってやれば、
なんて考えてしまいますが、ちょっと難しいかなあ?