Sunday 30 December 2018

かもめ食堂

今年五月にキューバへ旅行に行って以来、週に一日、
インターネットやその他デジタル機器を使用しない
「ノーインターネットデー」を設定し、
デジタル・デトックスを行っています。

デジタル・デトックスの日の主なアクティビティは、読書です。
夫と二人して、一日中本を読んでることもあります。

そして、11月に日本に一時帰国した時に文庫本を大人買いしてきたので、
現在、日本から持って帰ってきた本を絶賛読書中です。

ワタシは、英語の本を読むのはかなり遅いので、
読書記録であるこのブログも本当にたまにしか更新しないのですが、
日本語の本はサクサク読めてしまうんです。

おまけにデジタル・デトックスデーを始めて、
まとまった時間を読書に充てるようになったので、
現在、読書記録が読書に追いついていません。

ちょっと頑張って、たまった読書記録を更新していかないと。

さて今回は、先日の「コンビニ人間」に続いて、
11月に大人買いしてきた本の一冊、

群ようこさんの「かもめ食堂」です。

~~~ あらすじ(アマゾンjpより転載)~~~

ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。
日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューは、
彼女が心をこめて握る「おにぎり」。
けれどもお客といえば、日本おたくの青年トンミひとり。
ある日そこへ、訳あり気な日本人女性、
ミドリとマサコがやってきて、店を手伝うことになり…。
普通だけどおかしな人々が織り成す、幸福な物語。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

この小説は映画にもなっていますね。
なので、ずっと読みたかったのですが、今まで買う機会がなくて。

やっと読めた、という感じです。

ちなみに、映画も観たことがありません。

おまけに、ヨーロッパにかれこれ17年も住んでいるくせに、
フィンランドにも行った事がありません。

なので、主人公のサチエは突然フィンランドで食堂をはじめるのか?
なぜ、この物語の舞台がフィンランドである必要があるのか?

そこが非常にナゾでありました。

でも、映画の予告編などを見てみると、
澄んだ空気がキリっと冷たそうな、ヘルシンキの街並みとキレイな青空、
北欧風のスッキリとして、それでいて温かみのある食堂の内装。

これは、フィンランドのなせるワザですねえ。

(まあ、スウェーデンとかノルウェーでもいけそうですが。)

この作品は、映画の為に書き下ろした作品なのですね。
なので、映画のイメージが先に出来たいたのかもしれません。

映画の世界観が、フィンランドだったんだろうな。と。

フィンランドは、ワタシが思うところの、
「日本人女性が憧れる二つの萌え要素」を兼ね備えてますからね。

  • ヨーロッパ
  • 田舎

まあ、ムーミンってのもありますが、
ここではムーミンはあまり前面には出ていない様ですの省略です。

そういえば、2018年の大学センター試験の地理Bの問題で
ムーミンが出題されたんですね。
それだけ、日本ではムーミンが国民的アイドルの地位を
得ているということでしょうか?

まあ、ワタシの年代(1970年代生まれ)だと、
ムーミンと共に成長したと言っても過言ではありませんが、
今、大学受験するような年代の若者にも、
それくらい親しまれているものなのでしょうか?

閑話休題。

「かもめ食堂」の話に戻ります。

そして、登場人物の状況設定。

主人公のサチエが、フィンランドで食堂を開こうと思い立ち、
幸運にも経済的問題をクリアーして、単身ポイっと日本を出て
ヨーロッパのフィンランドで食堂を開く。

これは、多くの日本人女性が憧れる設定です。

それが出来たのは、彼女の経済力のなせるワザなのですが、
彼女の経済力のヒミツについては、ネタバレなのでここでは触れません。

そして、そこにやってくる、ミドリとマサコ。
二人とも、訳アリ独身中年女性です。

中年女性なんて言葉を書くとお叱りをうけそうですが、
私自身が中年女性なので、そこはご容赦ください。

この二人の訳アリ独身中年女性がまた、
いかにも、現代の日本社会にありそうな感じの境遇で。

でも、そんな境遇の彼女達が、いざ自由を手にした時に、
思いきって単身ヨーロッパに旅立つっていうのは、
現実にはありそうで、なさそうで。

なので、この訳アリ独身中年女性たちも、
一見、同情を誘う境遇にあるように見えますが、
実は、多くの日本人女性が憧れる設定なのだと思うのですよ。

単身ヨーロッパに旅立つ

ていうのが、ミソなんだと思います。

日本の生活もしがらみも何もかもうっちゃって、
北欧のピンと張り詰めたように冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、
澄んだ青空の下、カラフルな野菜を並べる市場で買い物をする。

良いではありませんか。

おまけに、「かもめ食堂」に行けば、気心の知れた友人がいて、
おいしい日本食が食べられて。

ああ。「かもめ食堂」みたいな食堂が本当にフィンランドにあるなら、
是非、行ってみたいなあ。

Thursday 13 December 2018

単語帳 - 英日まとめ

英語の勉強をしていると、日本語では一語で言い表せないような複雑な内容を一語でスパッと言い表してしまうような単語に遭遇することがあります。

私は結構、そんな単語がお気に入り。 

そんな単語に出会ったら、できるだけメモしたりして頑張って覚えているのですが、
備忘録をかねて、ブログにアップしようかと思います。

追記 :
日本語で話している時に、どうしても英単語を混ぜて話してしまう事があります。
あまり褒められた事ではないという事は、分かっています。
でも、瞬時に最も相応しい日本語が思い浮かばないから、
ついつい英語のままで使ってしまんですね。
そういう単語も載せていこうと思います。

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単語帳-英日まとめ



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単語帳 : Confidence Vote

昨日(2018年12月12日)、英国ではEU離脱案の議会による採決延期を受けて、
与党(保守党)議員のよる首相(党首)の信任投票が行われました。

信任投票って、英語でConfidence Vote って言うんですね。

長いこと英国に住んでたけど、知らなかった。お恥ずかしい。

で、夫が仕事から帰ってきたので、
今日は、Theresa May Confidence Vote が行われるよっていったら、

夫:Oh! Confidence Vote!!!

って、普通に知ってた。
夫も英語はネイティブじゃないのに、語彙が多いなあ。
なんか悔しい。

まあ、今のタイミングで Theresa May が不信任になるわけはないと思いながらも、
やっぱり気になったので、昨日は思わず、テレビにかじりついて、
ライブで結果発表を見ていました。

結果発表は....

The parliamentary party DOES have a confidence  ( "Ye~~~s!!!" )

いつも思うんだけど、英国の国会って、
スピーカーの発言に対して、議員さん達が、
 "Ye~~~s!!!" とか "No~~~~!!! とか反応してて、面白いなあ。

日本でもやったら面白いのに。

そんな感じで、昨日、新しい単語を覚えましたので
ここにメモしておきます。

Confidence Vote :信任投票



Monday 10 December 2018

コンビニ人間

日本に一時帰国して、本を大人買いしてきました。
帰りの荷物は、スーツケースの3分の1くらいが文庫本で埋まってしまった。

今はキンドルがあるから、英国に居ながらにして日本の本が読めますが、
やっぱり、紙の本が好きなんですよねえ。

まあ、夫はミャンマーで本を爆買いして、帰りのスーツケースの
7割くらい本で埋まった事がありますので、それに比べたらカワイイもんです。

さて、今回大人買いした本の中の一冊です。

村田沙耶香さんの「コンビニ人間」



芥川賞を受賞して、24カ国語に翻訳される事が決定。
話題の一冊なので、是非読みたいと思っていたのです。

記憶が定かでなないのですが、どこか(インターネットか何か)で、
「この本は、日本人には共感されるが、外国人には共感されにくい」
といった主旨の記事を見た事があるような気がして、
それも、私の好奇心を刺激していたのです。

さて、読んでみての感想は、

いやあ、面白かった!

たしかに、日本のコンビニを知らないと、共感できにくいかもしません。

さらに、日本に旅行に来てコンビニを数回利用したことがある程度では、
共感できにくいかもしれません。

文学は時として、文化的な背景を共有していない人々には、
共感され難い場合があるのです。

でも、外国人でも、日本のコンビニで働いた事があるとか、
友人など身近な人が日本のコンビニで働いた事があって、苦労話をよく聞いてるとか、
コンビニを、あたかも自分の冷蔵庫のように利用しているとか、
そういう人は、とても面白く読めると思います。


ワタシが思うに、この物語の主人公は、ちょっとサイコパスなんですよね。
そして、自分の危険性は自覚していないけど、
なんとなく、自分が普通じゃないという事は自覚している。

少なくとも、自分が自分自身の判断で物事を行うと、
問題が起こってしまうという事は自覚している。

なので、すべてに於いてマニュアルが整備されており、
自分自身で物事を判断する必要がない「コンビニ店員」というポジションは、
彼女にピッタリの、天職のようなモノで、
彼女にとっては、「コンビニ店員」でいるの事こそが喜びであり、
「コンビニ」で過ごす時間こそが、「活きている」時間なのです。

この本の大前提となる、

『コンビニの店員さんは、人間ではなく「コンビニ店員」である。』

という定義。

これは、一理あると思う。

レジ打ちや袋詰め、品出し、商品の整理、
店舗の掃除やホットフードの準備、
キャンペーンのポップを作ったり、それを掲示したり、
宅配便を受付けたり公共料金の支払いを処理したり。

確かに、一つ一つは簡単な仕事かもしれないけれど、
多岐にわたった大量の仕事を、次々と、場合によってはマルチタスクで、
スピーディに片付けていかなければならない。

こりゃ、人間では無理やわ。

「コンビニ店員」じゃないと。

なのに、コンビニ店員って、スキルとしては認められないのですよね。
一つ一つは、簡単な仕事だから、というのが理由かもしれません。
でも、一つ一つは簡単な作業だとしても、
大量にある簡単な作業うち、どれに優先順位をつけて、
今、何をやるべきか、を的確に判断するには、
「熟練」とまではいわないとしても、「慣れ」が必要だと思うのです。

その為には、「勉強」や「修行」とまではいわないとしても、
「練習」が必要だと思います。

スポーツの様に、身体が勝手に反応するようになるわけですな。

こうなったら、スポーツ選手です。

いっその事、コンビニ店員選手権とか、競技会をやって
入賞者には、賞金か時給アップくらいしてもよいのでは。

簡単な作業ゆえに、AIにやらせようと案もあるのでしょうが、
コレをできるだけのAIを開発しようと思ったら、導入コストが結構かかると思うので、
やっぱり安く雇える人間を雇っちゃえ、となると思うで。

いつの日か、「コンビニ店員」能力が、
スキルとまでは行かなくても、ある種の能力として
認められる日が来ることを望みます。