Saturday 27 October 2018

通天閣

2018年2月にセミリタイアして以来、読書に精をだしております。

今は、それまで忙しくて、買うだけ買って「積読」だった本を読んだり、
以前確かに読んだはずだけど、詳細を忘れてしまった本を再読したり、
お気に入りで何度も読み返したい本を、さらに読み返したり。

自分が買った「積読」本を全部読んでしまっても、
夫が買った本がまだまだあるので安心です。

夫が買った本の中には、自分だったら買わないだろうけど、
そこにあったら読んでみたい、という感じに面白そうな本が色々あって、
時間があったら読みたいとずっと思ってたのですが、
結局、今まで時間がなくて読めなかったのです。

夫婦そろって本が好きなので、我が家の本棚は、
夫が買ったミャンマー語の本と、夫が買う英語の本と、
私が買った日本語の本と、私が買った英語の本で入り乱れております。

英語の本は、二人で共有していますが
ミャンマー語の本は、私には読めません。

でも、ミャンマー語の本も山ほどあるので
もし私がミャンマー語の本が読めるようになったとしても、
読む本には当分困りません。
まあ、読めるようにはならないと思いますが。

なので、このブログのラベルも、洋書と和書に分かれていますが
いつかここに、ミャンマー本のラベルが付け加えられる日が
来るかもしれません。

さて、ミャンマー語の勉強に精をださなければ。

なんて、前置きが長くなりましたが、今回は、
以前確かに読んだはずだけど、詳細を忘れてしまった本を再読いたしました。

西 加奈子さんの「通天閣」です。



前回この本を読んだのは、おそらく多分6~7年前。
なので、詳細はすっかり忘れておりました。
ほぼ、初めて読む本の感覚です。
とはいえ、読み勧めるうちに、ぼや~っと思い出してきましたが。

私は関西出身で、大学は大阪の大学に通っていたのですが、
それにも関わらず、通天閣の辺りには、あまり近寄ったことがありません。

実は45年生きてきて、今まで一度しか、
あの近辺に足を踏み入れた事がありません。

それなのに、面白いことに、この小説の中で描写されている、
本当にもう、どうしようもない大阪の工場や飲み屋なんかが
懐かしいように感じられるのです。

関西出身で、実家はまだ関西にあるので、
日本に一時帰国する際には、関空に着陸し、
そこから特急はるか」にのって大阪方面を目指します。

「はるか」は、関空大橋を渡ったら大阪へ向かって北上し、
JR天王寺駅にむかいます。そして、天王寺駅からは、
大阪環状線に乗り入れてちんたらちんたら走ります。

私はいつも、はるかの車窓から大阪の町を眺めて、
「帰ってきたなあ」と実感するのです。


特に、大阪環状線に乗り入れてちんたら走っている間、
右手になんともクレイジーな大阪ドームが見えてきて、
その後に、いわゆる「汚い」大阪の下町が垣間見えて、
なんともいえない懐かしさを感じるのです。

私は別に、大阪育ちなわけではないのに。面白いものですね。

おそらく、大阪の下町は、いまだ昭和の面影を残しているから、
懐かしいと感じられるのでしょう。

「通天閣」の中に見られる、大阪の下町、工場や飲み屋や食堂や
喫茶店の描写には、そんな、懐かしい昭和の面影が感じられます。

一時帰国で日本に帰ってきた時に、関空から実家に向かう
電車の車窓から眺める、大阪の下町が感じられるのです。

私は2001年以降に日本を出たので、それ以降の日本については、
インターネットのニュース等で得た中途半端な知識しかありません。
まあ言えば、私の日本に関する知識は2001年で止まっているのです。

大阪のキタの方などは、どんどん新しくキレイになって、
昔の面影があまりなくなってしまいました。
なんかもう、別の街に来たようで、あまり「帰ってきた」という感じがしません。

今後いつかは、最後のフロンティアである「通天閣」周辺にも、
再開発の波が押し寄せる時がくると思います
その時がきたら、それはそれで受け容れるしかありません。

ちょっと寂しいような気もしますが、ソト者のノスタルジーのために、
古い町並みを残してくれなんてワガママはいえません。

でも、そうなる前に、もう一度「通天閣」周辺を訪問したいものです。

自己紹介

2001年、OLをやめてロンドンへ語学留学。
そこで相方を拾ってしまい、帰るに帰れなくなってしまいました。

日々のあれこれについては、徒然日記Floating on Water 2  に書いているのですが、
読書日記だけは別にしようと思って作ったブログです。

なんとなく、心情的に、読書日記は別に分けておきたかったのです。

そのワケは、、、自己紹介のページに。

自己紹介のページは、私を取り巻く状況が変わる度に、
適宜アップデートする所存でございます。


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