Monday, 3 November 2014

The Bookseller of Kabul

The Bookseller of Kabul (by Asne Seierstad)

これは大分前に読んだ1冊です。

ノルウェーの女性ジャーナリストである作者が、カブールで本屋を営む男性、スルタンとその家族の住む家に4ヶ月間住まわせてもらい、彼らが語る物語を記録した。

彼女は積極的に取材活動を行ったのではなく、生活を共にする中で、ふとした折に彼らが自ら語り始めるのをゆっくりと待った。そうして集めた様々なテーマについてのエピソードを、コラージュのように重ねながら、小説仕立てに仕上ている。

アフガニスタンは、完全な男性社会である。

ア フガン女性は、家族外の男性と直接会話を交わすなど皆無に近いはずだ。そんなアフガニスタン社会の取材においては、作者が「女性」であるという事が、女性 達を取材するにあたって、とても有利に働いたに違いない。アフガン女性をこれほど赤裸々に描写できるような、そんな取材ができたのは、作者が女性だったか らだ。

アフガン女性の生活のつらさ。そんな中でもささやかな楽しみをみつけるたくましさ。恋。かなわぬ恋。親に決められた相手との結婚。婚家での生活。ささやかな夢。かなわぬ夢。挫折。諦め。

そんなエピソードが次々と綴られる。その根底に、アフガン女性の「諦め」が感じられて切ない。
抑圧された人生。それを当然のこととして受け入れ「諦め」ている。それしか知らないのだから仕方がない。それが同じ女性として、切ない。

では、アフガン男性は?

作者は、アフガンの男性社会もうまく取材している。外国人でおまけに(おそらく)白人女性である作者は、特別扱いだったのだろう。男性からも様々な物語を聞き取っている。

男性も大変である。彼らも抑圧されている。そして男性はそれを当然の事として諦めてはいない。
抵抗している。悶々としている。いらだっている。

スルタンは本屋を営んでいるが、検閲で彼の店が取り扱う本の多くが違法とみなされ、破られ燃やされた。彼自身は何度も投獄された。彼は本を売る。本を持たない社会は文化を持たない社会だ。抵抗を続ける。

スルタンの息子はスルタンの所有する本屋の一つをまかされ、学校に行かせてもらえない。教育を受けることを望む少年は苛立つ。

男の子も大変だ・・・。

タリバンの16の法令(Decree)は男性にも厳しい。

一番大変そうなのは、「髭を剃ることの禁止」
髭を剃ったら投獄される。期間は「髭が握りこぶしの長さにのびるまで」
髭が生えないタイプの男性はどうするんだろう?アフガンには、そんな男性はいないのかな。

「イギリスやアメリカの髪型の禁止(男性)」というのもあるから、おしゃれな男性には

その他、意味不明な「凧揚げの禁止」、「絵や肖像画の複製の禁止(所持もだめ)」

これでどうやって経済がまわるのか不思議に思う「お金を貸し借りに金利を課す事、両替や送金に手数料を課す事の禁止」

ま あこれはアフガン以外でもよく知られているSharia法(回教の法律)で、英国に住む回教徒同士が喧嘩する時、「お前なんか、酒飲んでるじゃないか!」 「そういうお前だって、住宅ローン組んで家買ったじゃないか!」と、お互いどれだけ回教の教えに違反しているかを指摘しあうそうな。

英国ではコンプライアンスモーゲージなる、回教の教えに違反しない住宅ローンの代替商品があるそうです。(詳細はよくわからないのです。説明を聞いても、あまり理解できなかったの。)

閑話休題

しかし彼らの受難は、それほど切なく感じられない。

所詮、男性は女性を虐げているのだから、当然の報いだと感じてしまうのか。
それとも私が女性だから、男性の受難は他人事なのか。







にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
 
にほんブログ村 本ブログ 洋書へ
にほんブログ村

Wednesday, 1 October 2014

Secret London

英国はロンドンに移り住んで、もう、かれこれ13年になります。

英国に来た当初は、色々と観光したり、美術館や博物館に行ってみたり、
いろんなレストランに行ってみたりと、ロンドン探索を楽しんでおりましたが、
長く 住んでいると、いつしかそういった事もやらなくなってきました。

家族や友人が遊びに来てくれた時などに案内する以外は、
何かイベントでもない限り、プライベートでセントラルロンドンに出る事は
なくなってきてしまったのです。。

でも、ある日気がつきました。
これからもずっとロンドンに居られる保証はない。
もしかしたら、数年後は他に国に移住しているかもしれない。

せっかくロンドンにいるんだから、楽しまなくちゃ!

というわけで、こんな本を買ってみました。





この本では、筆者が自らロンドンの街を歩いて見つけ出した、ロンドンお勧めウォーキングコースが、そのコースを歩いたら出会う建物や風景についての解説と共に紹介されています。

そして、ロンドンという街に関する色々な薀蓄も書かれておりますので、
もし実際に歩かなくても、読み物として十分たのしめます。

とりあえず、この本に載っているコースの二つを試してみました。

普段だったら気付きもしないような細い道をすり抜けたり、
小さな公園をわざわざ通り抜けてみたり。

同じA地点からB地点に移動するにしても、楽しめるものだなあ、と感動です。

この週末にでも、3つ目のコースに挑戦しようと思います。

にほんブログ村 本ブログ 読書備忘録へ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ 洋書へ
にほんブログ村

Sunday, 7 September 2014

アメリカ居すわり一人旅

またまた群ようこさん。

だって、お気に入りだから、仕方ないのです。

この本は、群さんの著書の中でも古いほうに入るのでは?

キンドル版が出たのは最近のようですが、私が読んだのは、ずいぶん前の話です。

私は、2001年から英国に移り住んだのですが、そんな私が、
この本については、紙の本を買って読んだ記憶がある。

この本は、私が海外に行って生活してみたいと思っていた時に、読んだ本の一冊です。

本書の中で、当時大学生の著者は、どうやらアルバイトでためたお金すべてを持って、渡米してしまったらしい。

その、思いっきりのよさというか、異国で物事が自分の思っていたように運ばなかった時に対する覚悟というか。

そういうものにとても感銘を受け、当時自分が海外留学を検討していたという事もあって、かなり真剣に読みました。

彼女がエッセイの中で書いていることは、かなりオモシロ珍事件の連続で、
普通にアメリカに語学留学しても、彼女のような興味深い経験ができるという補償はありません。

エッセイの中で彼女に起こったことは、彼女があの時点であの場所にいたからこそ
起こったわけで、彼女ではない誰かが留学しても、同じことがその人に起こるわけではないのです。


それがわかっていながらも、楽しむ読めるのが群ようこさんの本なのです。

--- アマゾンの紹介文---

「アメリカに行けば何かがある」と、夢と貯金のすべてを賭けて一人渡米した群さんの、愉快なアメリカ観察記。旺盛な好奇心と元気さにひきかえ、語学力と忍 耐力がほとんどないので、入国審査に始まり、宿泊、食事問題など、次々と日常トラブルが起きてしまう。が、特殊なアルバイトが見つかって、ありがたいお金 と友情を手にすることが出来たのであるが……。観光や買い物に走らずに、あるがままの生活をそのままアメリカで過ごしてきた、無印エッセイアメリカ編。 
---

そんな、アメリカ居すわり一人旅、キンドル化されたようですね!

うれしいです~