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「遅れる遅れる遅れる誰とも約束ないけどー。」
(漁港の肉子ちゃん 西加奈子著 より抜粋)
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一時帰国で大人買いした本は、まだあります。
なんていったって、「大人買い」。
スーツケースの半分本で埋まりましたからね。
先日読み終わったのは、西加奈子さんの
「漁港の肉子ちゃん」
「通天閣」を読んで以来、西加奈子さんに興味を持ったワタシ。
気に入った作家の作品を集中して読む傾向があるワタシは、
一時帰国の際に彼女の作品を数点買ってきたのです。
多数ある彼女の著書のうち、今回この作品を選んだのは、
アマゾンのレビューの星が多かったから。
ワタシは、ネットのレビューを気にする傾向があるのです。
~~~~~~ あらすじ(アマゾンjpより転載)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。
肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。
太っていて不細工で、明るい―
キクりんは、そんなお母さんが最近少し恥ずかしい。
ちゃんとした大人なんて一人もいない。
それでもみんな生きている。
港町に生きる肉子ちゃん母娘と人々の息づかいを活き活きと描き、
そっと勇気をくれる傑作。
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さて、読んでみた感想は。。。
これは、、、面白い!
今までに読んだ西加奈子さんの本の中で、一番好きかもしれません。
アマゾンレビューの好評価もうなずけます。
なんと言っても、肉子ちゃんのキャラ勝ちです。
それと、この物語の主な語り手となっている、娘のキクりんの語り口調。
クールなキクりんがすてき。
このクールなキクりんの語り口調は、そのまま、作家西加奈子さんが、
世の中をとても冷静に観察していることを意味します。
どれくらい冷静に観察しているかとうと、冒頭の秀逸な一節、
「遅れる遅れる遅れる誰とも約束ないけどー。」
この一節が、トカゲから発せられるくらい、冷静です。
この一説を目にした時のワタシの感想。
やられた~!
いやあ、もう、コテンパンにやられてしまいました。
このように秀逸な、やられた~!という一節が、
この本の随所に登場します。
ぜひ、ご一読ください。
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